ほくでんアソシエ社屋

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ミニマムサイズの部材でつくる自由空間

障がい者の方々が働く場所を得て自立し、誇りと喜びを持って社会参加を志すためのオフィスビルである。鉄骨骨組による平屋建ての自由でフレキシブルな空間が求められた。

単に柱のない空間を構築するだけであれば、既成の鋼管に既成のH形鋼を架け渡せば容易く実現できる。しかし、果たしてそれがフレキシブルと言えるだろうか?ただ柱が少ないというだけで、骨太なフレームによって空間が規定されてしまい、とても自由な空間とは言い難い。

この建物では“フレキシブル”の意味を問い直し、ストラクチャーという概念のないヒューマンスケールのフレキシビリティを追求し、構造要素を感じさせないミニマムサイズの材料で空間を構成することを試みた。

屋根の自重と寒冷地ならではの深い積雪を支え、地震などの外乱に抵抗するのは、建物外周を巡る外壁パネルと、中庭周りのガラス面に立ち並ぶサッシュ方立である。外壁パネルは厚さ6mmの鋼板をフラットバーのリブで補剛したユニットで構成し、中庭のサッシュ柱は主に38mm×75mmのフラットバーによる構造とした。屋根パネルは等間隔に配列したH形鋼リブの上に厚さ4.5mmの鋼板を敷き並べて形成し、それを外壁パネルとサッシュ方立の上に載せ掛けて骨格を構成した。

また、本建物は、設備と構造の統合化に挑戦した点でも大きな特徴がある。外壁パネルと内側LGS壁の間を壁ダクト、屋根パネル・H形鋼リブとLGS天井の間を天井ダクトとし、それら面状の構造体と仕上材で囲われたスペースを、専用の機器を内蔵することなくそのまま空調用ダクトに利用している。基礎構造は、建物外周と中庭周りにそれぞれボックスカルバート状の基礎を配した二重リング構造とし、ペリーメータ下となるボックスカルバート内で自在にダクトや配管の切り回しを行える様に配慮を行った。

序列のつかないミニマムな材料で形づくった空間は、構造を意識させない透明性ある自由な生活空間として実現できたのではないかと思っている。

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構造ダイアグラム

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外壁パネルディテール               屋根パネルディテール

■ 設計
 建築:北海道日建設計
 構造:陶器浩一 + S³ Associates
■ 監理
 建築:北電総合設計
 構造:陶器浩一 + S³ Associates
■ 施工
 清水建設
■ 構造概要
 所在地:北海道札幌市
 主用途:事務所
 構造:鉄骨造
 階数:地上1階
 建築面積:959.60m²
 延床面積:1177.58m²
 竣工年月:2009年2月

  • 2009-11-13